当探偵社には年に数回「アルバイト・従業員の募集をしていませんか?」といった問い合わせがあります。つまり、探偵・調査員になりたい方からの問い合わせなのですが、「何故うちに問い合わせしてくるのだろう?」といつも疑問に思っています。

というのも、当探偵社ではここ数年、従業員の募集をしたことが無いからです。従業員の補充はお世話になっている方々からの紹介で間に合っていますし、頼りになる提携探偵社の方々もいますので人手不足で困るということがありません。

募集をしていないにも関わらず当社ような小規模の探偵社にも探偵・調査員志望の方からの問い合わせがあるのです。

そこで、本記事では「探偵・調査員になりたい!」と考えている方へ「探偵になる方法」や「職業としての探偵のポジティブな面・ネガティブな面」などをご紹介したいと思います。

現実の探偵

探偵業は非常にマイナーな職種です。しかし、それに反比例して探偵になりたいと考える方は非常に多いと感じます。

そういった方が多い理由として探偵を題材としたテレビドラマや漫画・アニメなどの影響が挙げられます。ドラマや漫画で描かれる探偵はミステリアスで非現実的な日常を過ごします。それを見た一定数の方が「自分も探偵になりたい」と考えるのに不思議はありません。探偵になれば刺激的な日々を過ごせると思っている方もいるでしょう。

しかし、現実の探偵はドラマや漫画の中に出てくる探偵とは違います。当たり前ですが、調査現場に出るたびに殺人事件が発生するわけではありませんし、信号を無視したカーチェイスが起こるわけでもありません。確かに一般的な会社員等よりは刺激的な職業かもしれませんが、現実の探偵はドラマや漫画の主人公ではないのです。

リアル探偵の仕事は非常に地味でキツイものです。冬の寒空の中、立ったまま数時間の張り込みをしたり、真夏の車内で調査対象者がホテルから出てくるのを数時間待ったり、肉体的にも精神的にも消耗する仕事です。あなたが「待ってるだけの仕事なんて楽勝」などと考えているなら考えを改めるべきです。

また、場合によっては大小問わずトラブルに巻き込まれる可能性もあります。昔ほどではないとはいえ、現代の探偵もそれなりに無理をします。中には警察にお世話になる探偵社もあるぐらいです。

探偵になりたいのであればドラマや漫画のイメージは捨て、頭の中を「地味でリスク大の探偵」というイメージで塗り替えてください。

探偵になる方法

探偵 なり方

ここまでの内容で既に探偵業のネガティブな面についていくつか話しましたが、それでも探偵・調査員になりたいという方のために探偵・調査員になる方法を紹介したいと思います。

探偵になる方法と言っても大きく分けて2種類しかありません。一つは単純に探偵・興信所に就職する方法と、もう一つは探偵の技術や知識を学ぶための学校に通う方法です。身近に探偵業を営んでいる人がいて、その人の元で探偵の修行をさせてもらえるような特別なケースを除いて、現在探偵業界に身を置いている人たちのほとんどは、いきなり探偵社に就職したか、探偵学校に通ったかのどちらかの道筋を辿っているはずです。

以下に「探偵学校とはどういうことを勉強するのか」「就職するならどんな探偵社を選ぶべきか」などに関して解説してみます。

探偵学校に行く

探偵学校に通えば探偵業界に足を踏み入れるきっかけが掴める可能性は高いです。「可能性」と書いた理由は、探偵学校に通ったからといって全員が探偵・調査員になるわけではないからです。

探偵学校に興味本位で通っている方もいますし、他のビジネスに役立てるために通っている人もいます。何故そんなことまで分かるのかというと、私も探偵学校に通っていたからです。ですから探偵学校ではどのようなことを学ぶのかも把握しています。

探偵学校では大きく分けて2種類の授業を受けられます。実際に尾行などを経験する体験型の授業と、教室で探偵に必要な知識等を学ぶ座学の2種類です。

尾行の技術を学ぶために講師の方を調査対象者として生徒が尾行を行うのですが、その尾行ルートはよく考えられていて、調査対象者を見失いやすい様々なシチュエーションがルートの中に含まれていました。実際、私を含む多くの生徒が何度も講師の方を見失っていましたし、そういった授業のおかげで尾行の難しさを知ることができました。

座学では色々なことを学びます。この記事を書くために探偵学校で使っていた教範を久しぶりに見てみたのですが、探偵の歴史から始まり、尾行・張り込み・撮影の仕方、調査報告書の書き方、人探しの方法、法律に関することまで探偵に必要な知識は一通り網羅していました。

また、探偵学校を運営している会社はほとんどが同時に探偵・興信所を運営しています。(もしかしたら探偵学校だけ運営している会社があるかもしれませんが私は知りません)

多くの探偵学校では卒業したら自社が運営している探偵・興信所に就職できることを売りにしていますが、全ての生徒が必ず就職できるわけではありませんので注意してください。その時、調査員を募集している営業所や加盟店(フランチャイズ)がなければ就職はできませんし、調査員を募集していたとしても求める人材でなければ雇うことはありません。就職という点に関しては、難しいと思っておくぐらいが丁度良いでしょう。

探偵学校は尾行や張り込み等を実際に経験できますし、探偵に必要な知識なども学ぶことができます。しかし、探偵学校に通ったからといって必ずしも探偵社に就職できるわけではありません。

では、探偵学校に通う価値はあるのでしょうか?ないのでしょうか?

探偵学校がきっかけで探偵業界に入った私が言うのもなんですが、個人的には探偵学校に通う必要性はあまり感じないというのが正直なところです。高い授業料を払って基礎的な知識を得るよりも、探偵社に入社して給料を貰いながら(安くても)実際の現場で学んでいく方が効率が良いはずです。

探偵・興信所に就職する

探偵・調査員になりたいのであれば、シンプルに探偵・興信所に就職するのが一番だと思います。ネットでちょっと検索するだけでも調査員の募集は数多く見かけますし、今ではハローワークにも求人が出されていると聞いたことがあります。

ただし気を付けなければならないこともあります。どの職種でもそうだと思いますが、同じ業種でも会社によって待遇や社風が全く違います。探偵業界も例外ではありません。就職する探偵社はよく選びましょう。

私がここで強調して「探偵社を選べ」と言うのには理由があります。実は探偵業界はかなり「腐った業界」です。調査技術が低いくせに「1日7~8時間の調査で30万円」「浮気調査で200万円・300万円」のような法外な料金をとる探偵社があったり、現場に出る調査員の人数を誤魔化したり(3~5人と言って1人で現場をこなす)する探偵社が何社も存在します。

そういった悪質な探偵社に就職してしまえば貴方の調査技術は向上しませんし、待遇が悪ければ探偵を続けていくことに疑問を持つようになるかもしれません。実際、1年にも満たない期間で調査員を辞めていく人の話を、私は何件も聞いています。

就職する前から探偵社の内部事情を知ることは難しいかもしれませんが、面接の際などにその探偵社の雰囲気をよく確かめるようにしましょう。

また、インターネットで探偵社の情報を集めることも重要です。調査員を常に募集しているような探偵社は利用者も多いでしょうから、ネットで調べれば評判や口コミが見つかるはずです。

悪質な探偵社は自社のネガティブな評判や口コミを隠すために、自社を称賛する自作自演のウェブサイトを大量に作っています。その為、さらっと調べただけでは本当の評判や口コミは見つかりません。様々なキーワードで深く調べてみてください。探偵を志す貴方になら出来るはずです。

最初に就職する探偵社は非常に重要です。その探偵社の技術や考え方が貴方の探偵・調査員としてのベースになるのですから。

探偵の仕事・勤務体系

探偵 仕事

探偵になったらどんな調査をするのか知っておきたいですよね?ということで、以下に代表的なものを紹介します。

  • 浮気調査
    浮気調査は探偵が受ける調査の代表格です。探偵社が受ける調査の7~8割を占めると思われます。ほとんどの調査が既婚者を対象としたものであり、浮気の証拠を確保して「浮気を辞めさせる」「慰謝料をとる」ことを目指します。

  • 素行調査
    素行調査は調査対象者の行動を尾行・張り込み等を用い監視する調査です。目的は様々で、外回り中の営業社員の監視や1人暮らししている子供の監視、近年では高齢のご両親の行動を監視するようなことも増えてきました。

  • 行方調査(人探し)
    「家出をした家族」「生き別れの親・子供」「お金を貸していた知人に逃げられた」様々な理由で居場所が分からない人物を探し出すことを目的とする調査です。当社のような小規模の探偵社にも、年に数件ほど依頼があります。

  • 結婚調査
    結婚前の婚約者を調査対象者とする調査です。婚約しているにも拘らず自宅を教えてくれなかったり、勤務している会社を教えてくれなかったり、婚約者に不審な点がある場合に実施します。

  • ご近所トラブル
    「自宅に落書きをされる」「自宅敷地内にゴミを捨てられる」「何度も車に傷を付けられている」このような嫌がらせをする犯人を特定するために実施する調査です。

探偵の勤務体系

探偵を志望する方は勤務時間や休みも気になると思いますので、少し触れておきます。

勤務体系は探偵社によって全く異なると考えてください。1年中仕事が途切れることがないような探偵社では、週1日ぐらいの休みはあるかもしれませんが週休2日はないかもしれません。忙しい時と暇な時の差が激しい探偵社も多くあり、そういった探偵社では忙しい時は休み無しのような状況が続く可能性もあります。

また、探偵という仕事の性質上、勤務時間は固定されていません。尾行調査では対象者が何時帰るか分からないことは当たり前ですし、浮気調査では宿泊することも頻繁です。朝から始まる調査もあれば、夕方から始まる調査もあります。

とにかく勤務時間はバラバラで生活リズムを一定に保つことは不可能です。そういった生活スタイルに耐えられない人は探偵になるのは避けてください。

独立を目指しましょう

若い探偵・調査員や探偵になりたいと考えている方に、私は必ず「将来は独立するべき」と助言しています。

探偵という仕事は60歳を超えてもやり続けられる仕事だと思っていますが、60歳を超えて雇われ調査員では色々と厳しいと考えています。私は60歳を超えて探偵を続けている人を何人か知っていますが、皆さん独立しています。

本記事の項目「探偵・興信所に就職する」でも少し書きましたが、探偵・調査員になっても1年未満で辞めていく人は非常に多いです。給料などの金銭面や勤務体系などに不満を持って辞める人もいますし、上司からの理不尽な要求に嫌気がさして辞めていく人もいます。遅かれ早かれ所属する探偵社に対して不満の限界がくるのです。

私が独立を目指せと言うのには別の理由もあります。私は中途半端な気持ちで探偵になるぐらいなら、初めから別の職種での成功を目指すべきだと思います。仮に探偵を辞めて転職することになっても「雇われ探偵のキャリア」など評価の対象になりませんし、次の仕事に活かせることなどほとんどないでしょう。

つまり最初から独立を目指すぐらい覚悟を持って探偵になるべきだということです。また、私は探偵の醍醐味とは依頼者様のお悩みを聞き、そのお悩みを解決するまでの時を共にできることだと思っています。雇われ探偵は現場に出て、尾行して、撮影して終わりです。

  • 自社で調査を受け
  • 調査プランを立案
  • 調査目的を達成
  • 依頼者様の問題を解消

上記の流れを当たり前のようにこなせるようになって、初めて一人前の探偵と言えるだと私は思います。

探偵社に勤めることは独立のための準備ぐらいに考えても良いでしょう。

雇われている間に調査技術、撮影機材の知識、報告書の作り方、調査に対する心構え、調査時のリスク、様々なことを意識して学んでください。そうすれば数年で独立する自信が芽生えるはずです。

探偵を志す方へ~さいごに

探偵は地味でキツイ仕事です。

特に新人の頃は先輩や上司から理不尽な扱いを受けることもあるでしょう。依頼者様に対して平気で嘘をつく上司や探偵社に幻滅するかもしれません。残念ながらこの業界はそういう人間や会社が蔓延っています。

私は探偵という職業が気に入っていますが、時々、一般的なサラリーマンが羨ましいと感じることもありますし、私の身内や知人が「探偵になりたい」と言えば絶対に反対すると思います。実際に探偵になってみれば仕事の大変さや、バラバラの生活リズムに耐えられない方がほとんどでしょう。

それでも探偵になりたいと思えるのであれば、覚悟を持って臨んでください。貴方が真っ当な探偵社・先輩調査員に出会い、依頼者様に寄り添って問題解決に導ける探偵になることを願っています。

神奈川県の探偵・浮気調査なら当社へ

探偵・興信所「マックス調査事務所」では神奈川県及び周辺地域にお住まいの方をメインに、全国を対象とした探偵業務活動(浮気調査・素行調査・人探し等)を行っております。神奈川県及び東京都全域への無料出張相談も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。