怪しい相談
現在、当探偵事務所は神奈川県相模原市を拠点として活動しているのですが、数ヶ月前までは東京都を拠点としていました(現在でも東京に拠点自体は残しています)。神奈川県で探偵業の届出を出した際に、東京での探偵業届出を廃止して相談者様からの受付窓口を、相模原市の相談室一本に絞ることにしました。
今回の話は今からちょうど2年ほど前、東京をメインに探偵活動をしていた頃の話です。
不審な相談メール
2012年の10月下旬、私は毎日の仕事である「問い合わせメール」の確認をしていました。
業者からの営業メールに混じり、1通の相談メールが届いているのに気付いた私はメールの内容を確認。相談内容は人探し、所謂「行方調査」に関するものでした。
以下、当該相談メールの内容(原文そのまま)
ご相談内容:人探しについて見積もりを立てていただきたくご連絡いたしました。
調査して欲しい相手は、私の恩人です。
私が、重度の鬱病を発症して入院した際に、鬱病について無知だった私に鬱病のことを色々と教えてくれたり、親身に相談にのってくれた方です。
幸いにして今では、私も鬱病が寛解して普通の生活を送れるようになりました。
調査して欲しい相手の方のほうが先に退院してしまったので、お礼の手紙をしたためたいと思いこの度は、御社にご連絡させていただきました。
今、私が自殺せずに生きていられるのは、その恩人のおかげだと思っています。どうしても直接、お礼をしたいので、住所調査を依頼したく、お見積もりをお願いいたします。
私の方で把握している恩人の情報としては、氏名、生年月日、出身大学、以前の勤務先、現在のおおよその住所(神奈川県○○市△△)、などです。
お手数をおかけいたしますが、見積もりの方をよろしくお願いします。
当該相談メールを読んで私は思いました「胡散臭い相談だな」と。
確かに相談理由を素直に受け取れば「高い調査費用をかけてでも恩人にお礼が言いたい」という美談にも見えますが、どうもメールの文章に真実味がないというか薄っぺらいという印象を感じたのです。
実際、こういった内容(恩師にお礼がしたい)で人探しの相談に来られる方は結構います。
ですからこのメールを送ってきた方も、「本当に純粋な気持ちでお礼がしたいと考えているのかもしれない」という気持ちも「多少」はありました。まあ、本当に「多少」ですけどね。
胡散臭い理由
胡散臭い相談メールだと感じたのは、メールの内容だけが理由ではありません。
胡散臭い相談と思った理由のもう一つが「メールアドレス」。
この相談者のメールアドレスは、「日本人女性のよくある名前+ある英単語」で構成されていました。
メールアドレスの「女性の名前」の部分はよくある名前というだけで特に気にはならなかったのですが、問題は「英単語」の部分。
その英単語は主に女性を罵るときに使われる単語で、おそらくメールアドレスに使われている「女性の名前」その人に対して使われていると推測できました。
まともな人であれば、そんな下品な英単語をメールアドレスに使わないだろうし、しかも女性の名前との組み合わせで使っていることからも、当該相談メールを送ってきた人物が「ある女性」に対して相当な不満や執着心を抱いていると考えるのは難しくありませんでした。
当該相談メールに記載してある「対象者について把握している情報」を見るかぎり、この人探しの難易度は低い方だと思いました。
ですが、まともな探偵・興信所というのは何でもかんでも調査を受けるわけではありません。「差別」や「犯罪」に繋がるような内容の調査は決して受けてはならないのです。
胡散臭い相談に返信しました
私は次のような内容で返信メールを送信しました。
以下の内容なら確実に返事はこないだろうと確信したうえで送っています。
調査を受けることは可能です。見つかる可能性も高いと考えております。
しかし、恩人とはいえ「お知り合い」という関係では、居住先が判明したとしても依頼者様に住所を伝えるのは
「捜索対象者本人様に住所を伝えることの許可を取ってから」
になります。
これは個人情報保護の観点から考えても、どうしても必要な措置ですので、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
「ストーカーからの問い合わせ2」に続く。
主な探偵業務エリア
探偵・興信所「マックス調査事務所 相模原」では神奈川県相模原市を拠点として、全国を対象とした探偵業務活動(浮気調査・人探し等)を行っております。神奈川県相模原市の周辺地域(八王子市・町田市・厚木市・座間市・大和市等)では無料出張相談も行っております。移動経費等、一切費用はいただきませんので、お気軽にご相談ください。