証拠を撮るチャンスを得た新人調査員
「探偵、ほふく前進で証拠をとる1」の続きです。
川沿いに停車した対象者(依頼者様の夫)の車。位置的には橋の真下。しばらく動きそうにないと判断したところで橋の上から車内の様子を確認することにした新人探偵。
橋の上から見るとフロントガラス越しに運転席と助手席を確認することができた。ぽつぽつとかなりの距離をあけて建っている電灯の1つが、フロントガラスにあたっていたのは運が良かった。電灯があたっていなければ、目視では車内を確認することはできなかったはず。
車内の状況はというと、助手席に女性の姿が見えた。中華料理屋から一緒だった女性だ。
しかし運転席に対象者の姿は確認できない。女性が若干体を横に向けて会話しているように見えたので、対象者はおそらく後部座席に移動しているのだろうと推測できた。
私はとりあえず、橋の上から車内の見える範囲を撮影し続けた。ちなみに時間は深夜の1時~2時頃だったと記憶しています。そんな深夜の時間帯、しかも川にかかる橋の上。周囲は真っ暗でほとんど人通りもない場所ですから、たまに通りかかる人たちから見れば完全な不審者に見えたことでしょう。
「通報されたら面倒だな」「巡回のおまわりさん来たら絶対声かけられるな」と思いつつ車内の様子を伺う私。
そんな状態が30分程過ぎた頃に車内で動きがありました。助手席の女性が後部座席に移動したのです。しかも、移動する際に衣類を着用していない状態の女性のお尻をしっかりと見てしまいました・・・。
もうこうなると後部座席に移動した理由として考えられることは1つ。そうです、車内での性行為です。
これは予想外でした。説明してませんでしたが、対象者の年齢は60歳を超えています。
相手の女性も中華料理屋を出る際に確認した限りでは50歳代から60歳ぐらいに見えました。そんな年齢の人が車内でそういった行為をするという予想はしていませんでした。
新人探偵であった私の固定観念っていうやつですね。本来、探偵は調査を実施する際に「先入観」をもっては駄目なんです。
ほふく前進をするしかない
新人探偵は考えました。なんとか車内の様子を撮影できないかと。
橋の上からでは後部座席は見えないので、撮影するなら川岸に降りて対象者の車に近づくしかないと考え、川岸に降りてみました。
状況を確認すると橋の下の影になっている場所であれば、真っ暗なので対象者に気付かれず車に近づけると考えられた。夜の浮気調査だったので全身黒系の服を着ていたこともあり、これなら車内からこちらを視認することは困難と判断した。
しかし、いざ車に近づこうとすると不安になってくる。自分がいる場所は橋の下の影の部分で、対象者が車の中から見たとしても全身黒系の服の私を認識することは不可能だろう。それでも、もしかしたらという考えが私を不安にさせたんです。
新人探偵は考えました、そしてあれしかないと思いました。その「あれ」とは「ほふく前進」のことです。
実際にほふく前進なんてやったことありませんし、やり方も知りませんでしたから、ただうつ伏せになってずるずると進むだけでしたが。
ただ、これならフードを被ってしまえば全身真っ黒で橋の下の影と同化できるはずですし、仮に対象者が後部座席から前を見ても、立っているよりかは視認されにくいと考えました。
結果、無事に不貞の証拠となる映像を撮ることができました。
服は泥だらけになってしまいましたし、ほふく前進の途中、ホームレスの方の住処の横を通り過ぎるなどのハプニングもありましたが・・・(近づくまで全然気付きませんでした、本当に真っ暗だったので・・・ホームレスの方は完全にこちらに気付いていたようですが無視してくれて助かりました・・・)
今、当時と同じような状況になったとしても同じことはしないでしょうね。今の私の感覚では、少しリスクが高い調査方法ですし。浮気調査で一番大切なことは「証拠をとること」ではなく、「ばれないこと」ですからね。
そもそも当該浮気調査でも女性が助手席から後部座席に移動する際に、衣類を着用していない女性のお尻を撮影できていたので、これだけでも状況証拠としては十分だったと今になって考えています。
まあ、今の私としては当時の私の努力は認めてあげたいと思っています。
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探偵・興信所「マックス調査事務所 相模原」では神奈川県相模原市を拠点として、全国を対象とした探偵業務活動(浮気調査・人探し等)を行っております。神奈川県相模原市の周辺地域(八王子市・町田市・厚木市・座間市・大和市等)では無料出張相談も行っております。移動経費等、一切費用はいただきませんので、お気軽にご相談ください。